作品用語集
用語 ジャンル
真の所有者 ファレイヌ

 人間の肉体から魂を術によって移され、金属粉末となってしまったファレイヌが唯一、人間と同化する、すなわち、人間に戻ることが出来る選ばれた肉体。
 〈真の所有者〉は各ファレイヌによって違い、転生の儀式によって、〈真の所有者〉とファレイヌが同化することが出来ると言われている。同化したファレイヌは、無限の魔力を持つことが出来るとされ、先に同化したファレイヌによって、自分たちが滅ぼされることを危惧したファレイヌたちが互いの〈真の所有者〉を殺し合い、400年近くもの間、一度として〈真の所有者〉と同化したファレイヌは存在しない。
 一人のファレイヌが〈真の所有者〉を見つけると、〈真の所有者〉から強力な魔気が発生し、全てのファレイヌにそれが伝わる。
 白銀のファレイヌ、マリーナを始め、ほとんどのファレイヌがこの〈真の所有者〉の存在を信じているため、逆にそれを利用して、フェリカやクレールはファレイヌをおびき寄せ、メルクリッサの壺で封印しようとしている。
 水銀のファレイヌ、ミレーユはこの説をフェリカの作り上げた嘘だと思っている。

ファレイヌ ファレイヌ

 本作品においては、粉化転生術の名称、もしくは粉化転生術を受けた人間のことをさす。人間の肉体から魂を離脱させ、その魂を金属粉末に転移させる。すると、金属粉末は生命を持ち、様々な物体に変形したり、人に乗り移って操ることが出来るようになる。
 ただし、ファレイヌが無意識の人間を操る場合、自らの魔力を使用するため、長く操ることが出来ない。
 1598年、司祭フェリカ・ダビナックは、自分に仕える教会の少女たち13人を魔女狩りに現れた村人たちから守るべく、魔術を用い、ファレイヌに変える。
 ファレイヌにされた教会の少女たちの一人、マリーナは、『真の所有者』と呼ばれる定められた人間と自身が儀式により同化すると、強大な魔力を持つ魔女になれると信じている。それゆえ、別のファレイヌが『真の所有者』とおぼしき人間を見つけると、同化を阻止するため、殺して回っている。

 第3話において、田辺仁の著書『悪魔の粉』の中でファレイヌのことが紹介されている。
『十六世紀後半の異端審問官フェビアン・リメジー著『黒の誘惑』に掲載されている黒魔術で粉化転生術という。人間を粉末に変えるというこの魔術の詳細は不明。また一六一〇年、ブルボン朝のルイ一三世の即位を祝って、一貴族より贈られた黄金の剣にこの名前がつけられた。製造者は不明。なお、この剣はルイ一六世に渡るまで代々家宝として伝わり、一七九二年、ブルボン朝がルイ一六世の処刑と共に滅びた頃、記録上から消滅。剣の所在には様々な説があるが、どれも定かではない』

 フェリカの魔術によりファレイヌにされた女性は以下の13人となる
1 金 エリナ 人間の心・精神をエネルギーに変え、自在に操る魔力
2 白銀 マリーナ 物体を別次元へ飛ばす、もしくは引き寄せる魔力
3 銅 ティシア 生気を吸い取る魔力 
4 水銀 ミレーユ 物体を溶かす魔力
5 ? エミリ
6 ? セリン
7 亜鉛 ソフィー 炎を操る魔力
8 青銅 ペトラルカ 幽体を破壊、空気を刃に変える魔力
9 ?
10 ?
11 ?
12 ?
13 ?

ファレイヌ戦争 ファレイヌ

 〈真の所有者〉が誕生するたびに〈真の所有者〉とファレイヌとの同化を阻止せんと、他のファレイヌが〈真の所有者〉を儀式の前に殺すという殺しの連鎖の例え。400年近くの間に32人の〈真の所有者〉が殺されている。

フォルス・ノワール フォルス・ノワール  水銀のファレイヌ、ミレーユが1920年代に二人のファレイヌと共に創設したテロ支援秘密結社。初期にはナチスのユダヤ人狩りに便乗した強盗集団であったが、第二次大戦期にはソ連のゲリラ活動を裏で支援。
 そこで得た多額の資金や密輸ルートを利用して、戦後は、組織としての体系を整え、独立気運の高まるアフリカ・中東、東南アジア諸国の反政府組織を武器、人材、計画立案の面で支援。次第にその活動が大国の目に止まることになり、1960年代後半にアメリカとソ連双方から壊滅作戦を展開され、シリアに逃げ込む。
 その後、表だった活動は控え、世界各国で誘拐した子供を戦闘員として育成し、民間人として社会に送り込むという方法で秘密裏に隊員を増やし、組織活動を行っている。
フォルス・ノワール総統親衛隊 フォルス・ノワール

フォルス・ノワール総統ミレーユ直属の部下。8人で構成。
魔法や特殊能力に秀でた者が登用され、組織内では幹部より地位が高い。
各隊員は死ぬと、肉体が気化し、骨だけになってしまう。同時に、隊員の生命の状態を表す真紅の宝石が黒くなる。ミレーユは宝石によって隊員の状態を常に把握している。

メルクリッサの壺 ファレイヌ

 ファレイヌを封印する壺。
 ファレイヌは不死であるため、壺に封印することによって動きを封じる。壺の製作者のみが、壺に閉じこめられたファレイヌを解放することが出来る。
 フェリカやクレールが主に使用している。

凌雲高校 椎野美佳 椎野美佳が通う東京の私立高校。男女共学。
世界転換の魔法 魔法

赤いチョークで囲った場所を別次元の世界と交換する魔法。
第4話でマリーナは、病院を死者の世界の病院を、人をそのままに建物と敷地だけ入れ替えた。死者の世界では、一人の守衛が入ってきた生者を殺し、死者へと変えている。

爆裂の魔法 魔法

 早坂秋乃が使用した間接型魔法。
 用意していた魔法陣に入ってきた相手に杖を投げ込み、「フェール・デフラージュ!」と呪文を唱えると、魔法陣内が火山のように噴火する。

魔界文書 魔界

大学教授・田辺が南フランスの奥地の村で、ある老婆から手に入れたという著者不明の古い文献。黒いカバーには、どす黒い血のようにものが染みこんでいる。

以下の記述が掲載されている。
〈この世に一つの世界が誕生した時、創造を司る神ディグレーと破壊を司る神ダイモーンが現れた。ルシファーは雨と風と光で生物を生み出し、ダイモーンは大地を揺るがし、マグマを吹かせ、魔物を送り込み、その生物を破壊した。創造と破壊が無限に繰り返され、この世界は長くに渡り無であった。しかし、時が流れ、やがてダイモーンの破壊から生き抜き、進化を遂げた生物が現れた。進化を遂げた生物は、ディグレーの生み出す生物を糧とし、さらに進化を遂げた。いつしか、この世界に領域(マルクト)が作られ、介入の手だてを失ったディグレーは天に、ダイモーンは魔界へと姿を消した〉

〈ダイモーンは再びこの地を破壊するため、この地にしもべを使い、自らの分身の源を運び込ませ、この地の生物と同化し、生まれ変わろうと企む〉

第14話で、怪盗クロノスことロベール・ボダンの祖先である異端審問官が司祭フェリカを魔女狩りで拘束の際、フェリカから奪い取ったことが判明する。

クロノスは、ファレイヌの存在を探るために魔界文書をオカルト研究家の大学教授の手に渡るように仕組み、ファレイヌの存在を文書で公表させ、魔界文書を手に入れようとファレイヌが集まるのを監視していた。

ダイモーン 魔界  破壊を司る神にして、魔界の王。創造の神ディグレーの対極の存在。
 長きに渡り、ディグレーが地上に生み出した創造物を破壊し尽くした。
 地球に不可侵領域〈マルクト〉が形成されたため、介入の手だてを失うが、地球にしもべを使い、自らの分身の源を運び込ませ、この地の生物と同化し、生まれ変わろうと企んでいる。
ディグレー 天界

 創造の神にして天界の王。破壊神ダイモーンとは対極の存在。
 長きに渡り、地球に生物を誕生させるが、ダイモーンによって、その度に絶滅させられる。
 ディグレーの生み出した生物がダイモーンの試練を生き抜いたことにより、新たな生物に進化。彼らの力により不可侵領域〈マルクト〉が形成され、地球への介入の手だてを失う。

幽体 その他

 肉体から離れた精神の状態。
 幽霊とは違い、長く肉体から離れていると、消滅してしまう。また、既に精神体の存在している肉体に乗り移った場合、その者の精神力が強いと、その肉体を支配できず、逆にその者の肉体の呑み込まれてしまう。
 フェリカやクレールは人間の体を交換しながら、現在まで生き続けている。

デーモン 魔界

魔界の王ダイモーンのしもべ。様々な種族がいる。
地球上の不可侵領域〈マルクト〉では、実体のままだと、長く生きることが出来ないため、幽体となっている。デーモンがマルクト内で実体化すると、二度と幽体には戻れない。

マルクト 自然界

ディグレーとダイモーンの長きに渡る争いにより生成された地球上の不可侵領域。自然界。
この領域では、ディグレーもダイモーンも全ての能力を無効化され、介入することは出来ない。また、ダイモーンの送り込んだ魔物もこの領域では、実体として短時間しか存在できない。

アーカーシャの石 天界

 意志の力を魔法に変える石。魔呪の石の一つ。
 第22話で天界の使徒ルフュートが、怪盗クロノス(ロベール・ボダン)に渡した物であることが明らかになる。
 フォルス・ノワール総統親衛隊に美佳が襲われた際、アーカーシャの石が美佳の手に渡り、魔法の力が発動して、美佳はキティ・セイバーに変身してしまう。
 美佳の手に渡った後は、黒い石が白いヘアバンドに変わった。

ベリアル 魔界

 魔界の王ダイモーンが、クレール・ダビナックの体内に卵として仕込んだ自らの分身。
 幼少期に魔界文書を手にしたことにより覚醒を果たしたが、その邪悪な性格が災いし、教会に仕えていた少女たちによって殺害され、肉体を持って誕生することはなかった。 クレールの死後、ベリアルは幽体となってクレールの兄フェリカに乗り移り、フェリカを操って、村を支配しようとした。しかし、聖職と地主の立場を笠に着たベリアルの支配に反発した村人たちの魔女狩りにより、追いつめられたベリアルは、異端審問官に捕らえられるのを恐れ、自分に仕えていた少女12人と自らに魔法をかけ、ファレイヌとなる。

ディラキエル 魔界

魔界の王ダイモーンが、椎野律子の体内に卵として仕込んだ自らの分身。

バリデト 魔界

 魔界の王ダイモーンが、ジェシカ・フォードの父親ジョニー・フォードの体内に卵として仕込んだ自らの分身。

魔界の使徒 魔界

 魔界の王ダイモーンがアストラル・ゲートを通じ地上に送り込んだ魔人。魔界の者は、地球上では肉体を持った状態では長く生きられないため、幽体として送り込まれる。
 しかし、ゲートを通った段階で大半の者は、記憶を失い、無意識のうちに人間に乗り移る。
 彼らの魔人としての記憶を覚醒させる方法は、魔界文書のみである。魔界の者は記憶の有無にかかわらず、近くの魔界文書に引きつけられる。魔界文書に触れ、魔界文書を読むことにより、彼らは自分の使命を把握する。
 ペトラルカ(青銅のファレイヌ)の幽体破壊弾を受けると、幽体化していた魔界の者は実体化する。

魔界の者 魔界

魔界の者は、魔王ダイモーンを含め、生殖行為を行わず、自らの体を分裂させて、仲間を増やす。分裂して誕生した魔人は親となる魔人の能力を越えることはない。純血の魔人は両性具有だが、分裂時に動物や植物との融合で誕生した魔人は見かけ上の性別が生じる。

ダイモーンの分身の卵 魔界

 魔王ダイモーンが自らの体を分裂させ、その細胞を硬質の膜で覆った卵状の物体。正確に言うと、卵ではない。魔界からアストラル・ゲートを通じて地上の対象となる人間に向けて送り込む。
 魔界の使徒と同様、魔界文書に触れないかぎり、魔人としての意識の覚醒はしない。対象となる人間の体内で孵化し、その人間と融合することで、環境適応を図るのが、ダイモーンの狙いだが、対象となる人間が、自分たち以外の「真の所有者」として排除しようとしたファレイヌたちにすぐに殺されてしまうため、一度も成功例はない。
 本来、対象となる人間は魔王ダイモーンにしかわからないはずであるが、魔王ダイモーンの分身であるベリアルの幽体が自らの魔力でファレイヌを造り出してしまったために、ファレイヌも対象となる人間がわかってしまうのである。魔界の使徒は、フェリカに化け、この事実をファレイヌが人間になるための「真の所有者」という嘘で長くごまかし続けたが、魔界文書がソフィー(亜鉛のファレイヌ)の手に渡ったことにより、この事実がファレイヌに明るみになってしまった。
 ダイモーンの分身は融合前に肉体を失った場合、覚醒していた場合は幽体としてその肉体から脱出することは出来るが、覚醒していない場合、そのまま死んでしまう。なお、ダイモーンの分身の卵を仕込まれた人間から取り出そうとすると、卵もろともその人間も死んでしまう。

アストラル・ゲート 魔界

魔界と地上とを結ぶゲート。魔王ダイモーンのみが空間に造り出すことが出来る。ただし、ゲートを開けば、魔界にも地上の空気が入り込み、魔界が汚染されるため、長くは開けない。

ケライノー 魔界

 魔界の王ダイモーンにアストラル・ゲートを通じて地上に送り込まれた魔人の一人。
 ファレイヌたちの前にクレールの幽体と称して現れ、ファレイヌたちに嘘を吹き込み、ファレイヌたちを互いに争わせる一方、ダイモーンの分身の卵が仕込まれた人間の警護にあたった。
 デラキエルの保卵者である椎野律子を近くで守るため、仙台の実家に暮らしていた律子の妹・椎野美佳に乗り移り、プロの声優となって上京する口実を作り、椎野律子のマンションに同居する。メルクリッサの壺を使って、ファレイヌを封じ込めていたが、謎の落雷を受け、美佳の意識に呑み込まれてしまう。
 ペトラルカ(青銅のファレイヌ)の幽体破壊弾により美佳の体内で実体化し、美佳の口から排出。上半身は女だが、背中に鷲の翼を持ち、鳥の脚を持つ。人間の目では追えないスピードで動き、人間の十数倍の腕力を持つ。

天界の使徒 天界

 創造を司る天界の神ディグレーが自らの種ラシフェールを誕生させるために地球に送り込んだ使徒。

ゼーテース 魔界

 魔界の王ダイモーンにアストラル・ゲートを通じて地上に送り込まれた魔人の一人。ケライノーとは兄妹。
 ファレイヌたちの前にフェリカの幽体と称して現れ、ファレイヌたちに嘘を吹き込み、ファレイヌたちを互いに争わせる一方、ダイモーンの分身の卵が仕込まれた人間の警護にあたった。

ルフュート 天界

 天界の使徒。
 魔界の使徒同様、地球上で長く生きることは出来ないため、酸素のない地下洞窟をアジトにしている。
 崇高なるオーラを持ち、普通の人間が近づくと、心が浄化され、人は本能に赴くがままの行動をとってしまう。
 落雷を落とし、ファレイヌを一瞬で人間に戻すなど強力な魔力を持っているが、暴力的な行動を嫌い、人に強制することもしない。
 椎野美佳を天界神ディグレーの分身であるラシフェールの種を育てる者だと信じ、ロベール・ボダンに彼女の身を守るため、彼女にアーカーシャの石を渡すよう託す。

ラシフェール 天界

 地球に介入するため天界神ディグレーが、地球で自らを誕生させるために送り込んだ分身。天界の使徒ルフュートがラシフェールの種を持っている。

キティ・セイバー 椎野美佳

 椎野美佳が主役の声を務める深夜アニメ「戦闘天女キティ・セイバー」のキャラクター。 内容は、女子中学生・永久川魅菜穂が天から授かった魔法のヘアバンドを装着すると、白い戦闘衣を纏ったエメラルド色の髪の少女キティ・セイバーに変身し、悪と戦うというヒーローもの。
 フォルス・ノワール総統親衛隊に襲われた美佳が、アーカーシャの石を手にした際、意思の力を魔法に変える力が発動し、美佳自身がキティ・セイバーに変身してしまった。
 アニメ番組同様、人間を遙かに越えた力を持つ。