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タイトル 海の上のピアニスト
原題 THE LEGEND OF 1900
公開年 1999
監督 ジュゼッペ・トルナトーレ
出演者 ティム・ロス
プルート・テイラー・ヴィンス
メラニー・ティエリー
クラレンス・ウィリアムズV世
内容  1900年、アメリカ移民を運んでいく豪華客船ヴァージニア号。ある時、船内広間のピアノの上で黒人機関士が置き去りの赤ん坊を見つける。彼はその子にナインティーン・ハンドレッドと名付け、育てる。それから27年後、一度も船外へ出ることなく成長したナインティーンはダンス・ホールで天才的なピアノを披露していた。
おすすめ度 ☆☆☆☆★
 時代設定、豪華客船を舞台とした人間ドラマを描いているという点で、「タイタニック」のアナザーストーリーを観ているような映画。
 しかし、ドラマの出来と役者の演技は「タイタニック」より遙かに上。舞台セットもタイタニックには劣るも、実に丁寧に作られていて、安っぽさは感じない。また、ピアノを弾くシーンはあまりのなめらかさとスピード感に思わず見入ってしまう。
 人生について深く考えさせてくれる映画で、ナインティーンの生き様は、共感できる部分が多い。
 ナインティーン役のティム・ロス、マックス役のプルート・テイラー・ヴィンスの演技は最高で、ラストは涙もの。少しの出演だが、ナインティーンが恋を寄せる少女役メラニー・ティエリーの美しさも印象に残った。
 ただ、ナインティーンの性格に関しては、今ひとつどういう過程でこういう性格になったかというか、人格形成過程に納得できない部分がある。
 例えば、新聞を読み込んでいて頭がいいのに、大人になってからも養父の話を真っ直ぐに信じている点。また、自分の曲がレコードとしてコピーされることを嫌うのに、ジャズ・シンガーとの対決勝負では、相手の曲を真似て演奏するなど、相手をバカにした行為をやっている点など。性格バランスが不自然なので、キャラへの感情移入に戸惑う部分があった。最もティム・ロスが自分流のキャラで演じた感じがあるので、仕方のないところか。
 とはいえ、「タイタニック」より前に作られていれば、かなり評価の高い映画になったはず。
 残念な点は、ナインティーンが素晴らしい友人と知り合えたにもかかわらず、最後まで自分の生き方を変えられなかったこと。それが映画のテーマだとしても、あまりにも虚しすぎて、救いがないような気がした。