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タイトル セシル・B ザ・シネマ・ウォーズ
原題 CECIL.B DEMENTED
公開年 2000 アメリカ
監督 ジョン・ウォーターズ
出演者 スティーブン・ドーフ
メラニー・グリフィス
アリシア・ウィット
ジャック・ノーズワーシー
内容  ハリウッド女優ハニー・ホィットロックが主演映画のプレミア上映会でスピーチを始めた時、突然セシルをリーダーとするセシル・B・ディメンテッドと名乗る映画集団が乱入し、ハニーを誘拐する。究極のリアリティのある映画を作るため、セシルはハニーの髪を無理矢理ブロンドにし、魔女的なメイクと衣装にして、自分の映画にハニーを主演させる。シネコンや撮影所を次々と襲撃する映画集団に最初は嫌がっていたハニーだったが、セシルの映画への熱意とテレビでの批評家の中傷に惑わされ、次第に乗り気になっていく。
おすすめ度 ☆★★★★
 商業的映画に鉄槌を下すため、女優を誘拐して主演させ、ゲリラ的な映画撮影活動に出る映画集団の姿を描いた映画。
 スティーブン・ドーフ演じる映画監督セシルは客に媚びるハリウッド映画を否定し、リアリティある独自の映像を撮るために次々と映画施設や撮影所を襲うのだが、その行動はかなり暴力的で平気で人も殺すため、残酷な描写はないが、嫌悪感の残る映像。
 しかし、それでも彼の主義が映画全体に貫き通されていれば、多少評価できるが、この映画の場合、まずこの映画の世界観からしてリアリティに欠けている。というのも、彼らが襲う映画館の客が殺されかかっているにもかかわらず、なぜか彼を盲目的に支持する場面が見られるという御都合主義が存在するからである。既に人を殺し、指名手配されている集団をたまたま居合わせた客たちが一様に指示するというのは、どう考えても不自然である。
 リアリティのある映像を撮ろうとしているセシルがリアリティのない世界で暴走しても、映画としては虚しい映像を垂れ流すだけである。
 また、映画集団に参加する売れない役者がハリウッド映画を批判するが、この映画集団の映画はどう見ても役者が演技をする場などない映画なのに、この映画に参加する意味があるのかと疑問に感じてしまう。
 随所にハリウッド映画をからかう映像があるが、映画の雰囲気からして笑えるものでもなく、またラストまで見ても結局セシルたちがどういう映画を撮りたかったのかが見えてこず、ただの暴力映画となってしまった。
 役者としてはアリシア・ウィットが「ルール」とはうってかわって淫乱なポルノ女優を演じていたのが印象的。しかし、それにしてもこんなキャリアを捨てかねないひどい映画に出演した俳優の人たちには感心してしまう。