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タイトル クイルズ
原題 QUILLS
公開年 2000 アメリカ
監督 フィリップ・カウフマン
出演者 ジェフリー・ラッシュ
ケイト・ウィンスレット
ホアキン・フェニックス
マイケル・ケイン
アメリア・ウォーナー
内容  1789年、フランス革命の最中、マルキ・ド・サドは猥褻文書頒布の罪でシャラントンの精神病院に収容された。しかし、サドは金の力で精神病院でも特別待遇を受け、ド・クルミエ神父の人道的な対応により猥褻な小説を書き続けていた。
 そんな時、サドの小説が世間に出版物として出回るという事態が発生する。出版の橋渡しをしたのはサドの小説に惚れ込んでいる小間使いのマドレーヌだった。
 事態を重く見た皇帝ナポレオンは拷問治療で名高いコラール博士をサドのいる精神病院へ派遣する。
おすすめ度 ☆☆☆★★
 マルキ・ド・サドに翻弄される精神病院の人々の姿を描いた映画。
 ペンや紙を奪われれば、骨とワインでシーツに文章を書き、部屋の物を奪われれば、血で服に書き、服を奪われれば、伝聞で、舌を切られれば……とどんなに圧力を受けても、文章を書こうとするマルキ・ド・サド(ジェフリー・ラッシュ)の果敢な執念がギャグ映画のような感じで、少し映画の印象を変えてしまった気がする。
 教会の教義と小間使への愛に揺れ、マルキ・ド・サドの教会への反逆的な態度に心を痛め、最後には精神が崩壊してしまう神父(ホアキン・フェニックス)と表向きは厳格だが裏では若い妻を囲い、サドの小説を売ろうと企み、サドの抵抗にも最後まで冷酷に対処するコラール博士(マイケル・ケイン)の対称的な人生はなかなか興味深い。
 また、現実逃避してサドの猥褻小説を読むことにのめり込む小間使役のケイト・ウィンスレットや淑女なふりをして、サドの小説を読み、夫のコラール博士を捨てて駆け落ちしてまう女性シモーヌ(アメリア・ウォーナー)などキャラがなかなか個性があっていい。
 ただ、マルキ・ド・サドのドタバタ劇をいろいろ詰め込みすぎて、悲劇的な部分や教会の二律背反的な部分への批判など深いテーマの印象度が弱くなってしまったのが残念。