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タイトル ピアニスト
原題 LA PIANISTE
公開年 2001 フランス・オーストリア合作
監督 ミヒャエル・ハネケ
出演者 イザベル・ユペール
ブノワ・マジメル
アニー・ジラルド
内容  父を早くに亡くし、子供の頃から母に厳しい英才教育を受けて育てられたエリカだったが、母の夢だったコンサートピアニストになることも出来ず、今は職場と家を往復するだけのピアノ教師として母と二人きりで暮らしている。そんなエリカも時には母の呪縛から逃れるため、性への欲求からアダルトビデオの個室部屋やドライブ・シアターでのカー・セックスをのぞきに行ったりしているが、帰宅が遅れるたびに母に責められ、心は疲れ果てていた。
 そんなある時、小さなコンサートでピアノを弾いた青年ワルターがエリカに積極的に交際を申し込んできた。最初は気丈に彼を拒むエリカだったが……
おすすめ度 ☆☆☆★★
 同居の母に執拗なまで日常を管理され、毎日、家と職場の往復だけの生活に性的なストレスを抱え込んでいた女ピアノ教師がプレイボーイの積極的な大学生にアプローチされたのをきっかけに、抑圧された性への欲望が一気に爆発してしまう映画。
 男が積極的な時は女が拒絶し、女が積極的な時は男が拒絶しと、最後の最後までかみ合わないと言うのが、変にリアリティがある。
 男の方は大人の恋愛を期待して年上の女を口説いたつもりが、女の方は性行為の経験が全くなくアダルト・ビデオの知識のみで、頭の中で描いた性の妄想が先行して、うまく愛情を表現することが出来ない。このあたりの双方の期待と現実とのギャップが丁寧に描かれている。
 母親の過度な娘への愛情がやがては相互依存の関係に発展し、娘が大人になってもどちらも独り立ちできないという話は、最近の日本の家族にもよくみられるだけに、あながち極端な映画にも見えないところがある。
 それにしても、中年の女性の嫉妬や態度の豹変ぶりはちょっと恐いものがあった。
 ラストは音楽が流れず、淡々と終わるのが印象的。