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タイトル
原題 THE HOLE
公開年 2001 アメリカ
監督 ニック・ハム
出演者 ソーラ・バーチ
デズモンド・ハリントン
エンベス・デイビッツ
ダニエル・ブロックルバンク
ローレンス・フォックス
内容  18日前から行方不明になっていたイギリスのプレイボーン学園の4人の生徒の一人、リズが汚れた姿で生還した。担当の犯罪精神科の女医フィリッパにリズは、片思いのマイクやマイクの友達ジェフ、リズの友達フランキーの4人で第二次大戦中の防空壕に入り、週末を過ごすことになったが、親友のマーティンの裏切りで閉じこめられてしまったと話す。
おすすめ度 ☆☆☆★★
 防空壕に閉じこめられ、唯一助かった少女が語る事件のあらましを描いた映画。
 愛する人を密室に閉じこめ、自分のものにしようとするため、他人の犠牲を何とも思わない自己中心的で冷酷な女性リズの姿はある種、「ミザリー」を彷彿とさせる。終盤までは鍵を持っていながら、相手の気を自分に引きつけさせるために、時間が経過し、友人たちが苦しむ中で、相手との距離が縮まっていくことに次第に喜びを感じているリズの異常な心理状態をソーラ・バーチが巧みに表現して、興味深かったが、最後の最後になって、ストーリー上の詰めの甘さで一気に不満の残る映画になってしまった。
 それは、リズの証言で警察に疑われたマーティンが防空壕の鍵を持って川で死体となって発見されるのだが、この事件の処理が警察の自殺の一言であっさり片づけられている点。リズが自殺に見せかけて彼を殺し、鍵を持たせたと推理も出来るが、彼とリズが会ったのは彼女にとっては偶発的なものだし、凶器も何もない状態で、男のマーティンを自殺に見せかけるほど抵抗なくどうやって殺したかと言うところ。橋から川に落とすと行っても、ほとんど高さはないし、実質、殺人が初めての彼女にはどう考えても無理。
 また、マーティンの死体に鍵を持たせた点についても、逆に彼が自殺ではない証拠になるのではないか。彼が犯人なら、4人を閉じこめた後、旅行へ行った段階で証拠となる鍵は処分するわけで、持っていること自体不自然。
 さらに防空壕で精神科医フィリッパにリズが全ての事実を語った後、後から来た刑事を利用してリズがフィリッパを陥れようとするのだが、リズはリズしか知り得ない事実を散々、フィリッパに話してるわけだから、仮に証拠がなくても、逮捕されるのは避けられない気がする。
 このあたり、最後はリズのしたたかさを出そうとした演出なのだろうが、リズは元々は偏執的で臆病、自己中心的という性格であっても、悪賢い犯罪者というキャラではないはずなので、あまりコロコロとキャラを変えて欲しくなかったところ。