タイトル スコーピオン
原題 3000 MILES TO GRACELAND
公開年 2001 アメリカ
監督 デミアン・リヒテンシュタイン
出演者 カート・ラッセル
ケビン・コスナー
コートニー・コックス
デビッド・ケイ
クリスチャン・スレーター
ケビン・ポラック
デイビッド・アークェット
内容  ラスベガスの近郊の町ローズ・ウッドに5年の刑期を終えて刑務所を出所したマイケル、マイケルの刑務所仲間マーフィーを筆頭とする4人組が集まった。五人は「インターナショナル・エルビス・ウィーク」の開催で盛り上がるラスベガスの会場にエルビスの扮装で紛れ、強盗を開始する。
おすすめ度 ☆☆☆★★
 エルビス・プレスリーに扮装した強盗の逃走劇を描いた映画。
 前半の銃撃戦による派手な金庫強奪シーンからすると、「ゲッタウェイ」のようなバイオレンス・アクション映画になるのかと思いきや、中盤以降は金を持ち逃げした母親シビルを捜すカート・ラッセル演じる強盗マイケルとシビルの子供ジェシーの奇妙な関係を描いたコメディ・ヒューマン・タッチな展開と、その一方でケビン・コスナー演じるマーフィーが極悪非道な犯罪を続けながら、金の行方を追うという展開と何ともアンバランスな対比で描かれている。
 ケビン・コスナーにしては珍しく仲間も信じず、人を容赦なく殺していく極悪非道な悪役を演じている。ただ、シーン的に残酷なシーンもなく、エルビス・プレスリーに対する心酔ぶりやそれにまつわる過去、唯一パイロットの仲間だけは信用しているところなど、人間くさい部分もあり、どぎつさは感じられなかった。「パーフェクト・ワールド」のキャラに近い。
 一方、カート・ラッセルの方は強盗だが、絶対に人は殺さないというポリシーが最後まで貫かれていて、最後はケビン・コスナーとの対決があるのかと思ったら、意外にもそれもなく、素直じゃないけど、いいおじさんという役柄で終わってしまった印象。
 正直、この映画はケビン・コスナーの話とカート・ラッセルの話を贅沢に両方まとまりよく描こうとしたために、エピソードは満載でよくできているのだが、印象が稀薄というか、映画のテーマという部分が見えてこない。描くなら、どちらか一つのエピソードを中心に描いていった方が絶対にいい映画になったように思う。特にエルビス・プレスリーという部分に扮装だけでなく、話の部分でももう少しこだわって欲しかった。