cover
タイトル ピノッキオ
原題 PINOCCHIO
公開年 2002 イタリア
監督 ロベルト・ベニーニ
出演者 ロベルト・ベニーニ
ニコレッタ・ブラスキ
カルロ・ジュフレ
ミーノ・ベッレイ
キム・ロッシ・スチュアート
内容  街中を駆け回り、ジェペットおじいさんの家に飛び込んできた一本の丸太。おじいさんはその丸太を気に入り、操り人形を作り始めるが、人形が喋ることに驚く。しかし、逆に生きた人形を作れることを喜び、人形を完成させ、ピノッキオという名前を付ける。人形として動けるようになったピノッキオは、早速、家の中を飛び跳ねる。
おすすめ度 ☆☆☆☆★
 丸太から生まれた子供ピノッキオの物語。
 無邪気でわがまま、おひとよし、イタズラ好きで勉強嫌いという純粋無垢なピノッキオを50歳のロベルト・ベニーニが年齢を全く感じさせずに等身大に演じている。ベニーニより妖精役のニコレッタ・ブラスキの方に年齢を感じてしまったほど。
 ストーリーとしては、ピノッキオが痛い目にあうたびに妖精に助けてもらい、その場は反省するのだが、すぐに甘い誘惑に乗って同じ失敗を繰り返すという展開の繰り返し。しかし、それが徹底されているので、ギャグマンガを観ているような感じで笑える。この作品はストーリーよりも純粋な笑いにこだわった作品のような気がする。下ネタやお下劣なシーンで笑いをとることもしないし、子供にもお勧め。
 特撮やセットも一見安っぽそうに見えるが、そういう部分もピノッキオのファンタジックな世界にはかえってマッチしている。
 ギャグ映画としては文句のない出来だが、一つ気になるのはピノッキオが生きた人形という特殊な立場にもかかわらず、人間との差別化がほとんどされていない点。既に生きた人形として街の人々からは市民権は得ているし、法の裁きも人間と同じ扱いで受けている。特に人形だからといって迫害されているシーンもないし、外見だって全く人形に見えない。唯一、人形と感じられたのは足に火がついてしまうところぐらいか。これだと、ピノッキオが人間になりたいという思いにも切実さが伝わってこないし、人間より怪我したり、死なない分、人形の方にメリットを感じてしまう。
 それと終盤、ピノッキオがジェペットおじいさんのために一生懸命働き、毎日、お駄賃のミルクをおじいさんに渡すのだが、ここでのおじいさんがまるで自分のことしか頭になく、疲れているピノッキオのことをまるで心配している様子がないのは、今までのおじいさんとキャラが違う気がした。