cover
タイトル ブラック・ダイヤモンド
原題 CRADLE 2 THE GRAVE
公開年 2003 アメリカ
監督 アンジェイ・バートコウィアク
出演者 ジェット・リー
DMX
アンソニー・アンダーソン
ケリー・フー
トム・アーノルド
内容  強盗グループのリーダー、トニー・フェイトはロスの宝石店の金庫を破り、“ブラック・ダイヤモンド”を含む大量の宝石を盗み出す。一方で、“ブラック・ダイヤモンド”を求めて、台湾政府秘密警察のダンカン・スーがフェイトの盗みの依頼人をいたぶり、フェイトたちが襲っている宝石店の場所を聞き出すと警察に通報。彼らの逃走先へ先回りし、仲間の一人から宝石を奪う。何とかアジトへ逃げ帰ったフェイトは密売人アーチーに“ブラック・ダイヤモンド”の売却を依頼し、自分を裏切った依頼人のマンションへ乗り込むが、依頼人は既に殺され、そこにはスーが待っていた。
おすすめ度 ☆☆☆★★
 黒人の泥棒と台湾の秘密諜報員が組み、黒いダイヤモンドを追跡するアクション映画。
 黒人俳優グループと一匹狼の東洋系の組み合わせ、同じ出演メンバー、演出など、この作品の監督作でもある「ロミオ・マスト・ダイ」のリニューアル版を観ている印象。今回は一応、この監督が製作を務めた「DENGEKI/電撃」で実績を積んだDMXと「ロミオ・マスト・ダイ」のジェット・リーの二大主役という形を取っている。
 ジェット・リーのアクションも今回は普段の片手をポケットに入れて戦うという強さをアピールしたり、狭い鉄柵の闘技場での集団相手の戦いなど、新しさを追求している。「ロミオ・マスト・ダイ」でもそうだが、戦闘にカンフー色を出さないのもよい。ただ今回はストーリー部分の主役をDMXに譲ってしまっているため、寡黙なキャラということを差し引いても、印象は弱い。
 そのDMXは、アクション部分ではバギーカーによるカーチェイスを披露。これはなかなか迫力があった。
 映画全体としては悪くない出来なのだが、ジェット・リーとDMXにしっかりとシーンごとに役割分担が出来てしまっていて、コンビネーションが感じられないのがやや気になる。別段、どちらが一人で主役でもいい映画に対し、二人に均等にシーンをわけあたえているといった感じ。
 本来なら最後のシーンは、ジェット・リー(ダンカン・スー)対マーク・ダカスコス(リン)で盛り上げるべきなのに、DMX(トニー・フェイト)と敵、ガブリエル・ユニオン(ダリア)対ケリー・フー(ソーナ)を加えた三つの戦いを交互に見せているせいで、どのシーンも印象が弱くなってしまった。
 せっかく、最後のシーンに至るまでにマーク・ダカスコスの強さを強調する演出を見せてきたのに、最後の対決であっけなかったのは実にもったいない。また、二人の確執のドラマのエピソードも加えて欲しかったところ。
 気になるシーンとしては終盤、スーが敵の親玉リンを追いつめ、部下のソーナがスーの前に立ちはだかるのだが、なぜかリンが逃げているという大事な時なのにソーナ相手に呑気に片手で戦っているのが不自然だった。
 その他では、この監督の作品の常連でもあるアンソニー・アンダーソンが今回もいい味を出していた。エンディング・ロールでのトム・アーノルドとの会話も笑えた。