タイトル イン・アメリカ 三つの小さな願いごと
原題 IN AMERICA
公開年 2003 アイルランド・イギリス合作
監督 ジム・シェリダン
出演者 サマンサ・モートン
パディ・コンシダイン
ジャイモン・ハンスウ
サラ・ボルジャー
エマ・ボルジャー
内容  アイルランド人の役者ジョニー・サリヴァンと彼の妻サラ、10歳の娘クリスティとその妹アリエルの4人家族は車に乗ってカナダ経由でアメリカへ新しい生活を求めてやってくる。彼らは2歳の時に階段から落ちて死んだ末っ子フランキーの死の悲しみを未だに心に抱えていた。いつもビデオカメラを携えているクリスティは死んだ弟フランキーの言っていた「かなえられる願い事は三つだけ」という言葉を胸に、家族のためにその願い事を使うのだった。
おすすめ度 ☆☆☆★★
 アメリカに新生活を求めてやってきたアイルランド人家族の姿を描いた映画。
 移民の家族、貧困、かわいい女の子の姉妹、死んだ子供、黒人との交流など感動要素を盛り込んで、無難に作った作品という印象。
 ただ、それにもかかわらず、この映画で感動がないのは、主人公の家族が貧しくないのに貧しいふりをしているところ。子供のことを大切に思っているようで全然大切に思っていないところ。
 まず、子供のことを考える両親なら麻薬常習者が住むようなアパートは絶対選ばないと思う。貯金がないなら別だが、そこそこの貯金はあるし、子供にぬいぐるみを取ろうと、遊園地の玉入れゲームで全財産をつぎ込もうとまでしている。しかも、その行動にしても親の威厳を守るという自分本位のものだ。
 それと、初めての土地にもかかわらず、両親共にウェイトレスやタクシー運転手などすぐに職を見つけている。休暇旅行と偽って入国しているのにこれは不自然。
 さらに終盤、妻の入院でジョニーは多額の入院費を請求されるが、金策に走ろうという気配すらない。そして、苦労することなく黒人のマテオの遺産で助けられる。
 「がんばれ、リアム」「ハロー、アゲイン」「アンジェラの灰」など従来の貧しい家族の映画は本当に貧しいが、この作品の家族はかなり恵まれていると思う。このレベルでは、いくら貧乏を装っていてもとても感動できない。
 変に貧しい家族にせず、普通に中流家庭の家族の映画にした方が自然でよかった気がする。