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| タイトル | ハウルの動く城 |
| 原題 | −− |
| 公開年 | 2004 日本 |
| 監督 | 宮崎駿 |
| 出演者 | 声の出演 倍賞千恵子 木村拓哉 美輪明宏 神木隆之介 |
| 内容 | 魔法が戦争の武器の一つとして使われる王政の時代。亡き父の残した帽子屋で働く18歳のソフィーは、ある夜、荒れ地の魔女の名乗る魔女に呪いをかけられ、90歳の老婆に姿を変えられてしまう。行き場を失ったソフィーは荷物をまとめ、家を出ると、人里離れた荒れ地に向かう。途中、助けたカブ頭の案山子の道案内で、四本足で歩く巨大な城に遭遇。宿代わりに潜り込む。そこでソフィーは魔法使いの青年ハウルとの契約で暖炉に縛り付けられている火の悪魔カルシファーを手なずけて、家政婦として居座り、ハウルとハウルの弟子マルクルとの生活を始めるのであった。 |
| おすすめ度 | ☆☆☆★★ |
| 評 | 良くも悪くも万人向けに製作されているいつもの宮崎監督映画。 大団円のオチはいつものことだが、今回は前置きが長い割に終盤の盛り上がりがあまりなく、あっさり終わってしまった。戦争の愚かさをテーマにしているのなら、全編ほのぼのかつのんびりとしたムードで描かず、もう少し悲劇性も交えて描いて欲しかった。 てっきり、ハウルとサリマンとの対決は一度はある思ったのだが、面会は一度きり。しかも、ハウルが人間に戻ると、あっさり戦争をやめようとか言い出す。荒れ地の魔女にしても終盤、復活してまたハウルを狙うのかと思いきや、それもなし。どうもこの映画はどこまでもヒューマンチックに描きたいようだ。 それと、この作品、説明不足も目立つ。 特にソフィーが老婆にされてしまう経緯が荒れ地の魔女の気まぐれというのはまだ我慢するとして、ところどころで若返る理由の説明が全くなされていない。それどころか、ソフィーは老婆になった時には動揺していたのに、若返った時には驚くどころか、リアクションするシーンすらないのも不自然。 後、ソフィーの母親がハウルの家を訪ねてくるシーンもあるが、ここでもソフィーは自分の居場所を知るはずのない母親が訪ねてきたことに疑問も感じず、サリマンの罠であったにもかかわらず、母親を家に入れてしまったことに何の反省もしていない。 演出的にも、少女が魔法で老婆になっただけなのにしゃべり方まですぐに老婆的なしゃべりになるのも変だが、それが後の方では普通のしゃべり方になっている。それは最初、老婆になって腰が曲げて歩いていたソフィーが後の方では背筋をピンと伸ばしていたことにも言えるし、さらにソフィー役の倍賞千恵子の声にしても、最初は少女と老婆の声を演じわけていたのに、後の方はほとんど演じわけていない。 中盤以降、老婆を描くと言うことを放棄し、美少女と美少年の純愛ドラマにしてしまったせいで、前半の積み重ねが無意味になってしまったような気もする。個人的には、魔法使いの青年と心は少女のままの老女の恋で最後まで押し通して欲しかった。 映像面では、毎回、映像の美しさが売りの宮崎作品だが、今回は、過去の作品に比べると、キャラの表情に統一感がなく、若干質が落ちたように見える。 声優面では、ソフィー役の倍賞千恵子に18歳と90歳の声を両方演じさせるのは無理があったと思う。演技は問題ないが、泣いたり、はしゃいだりするような感情を表に出す時のシーンでの18歳の時の声には違和感があった。せっかくいいシーンでも何度か声のギャップで現実に引き戻されてしまった。声質的には、ソフィーの少女の声の時は、ナウシカの声の島本須美を起用してもよかったような気もする。 ハウル役の木村拓哉の声は思ったよりはよかった。マルクル役の声の神木隆之介はうますぎ。 |